武蔵野市民交響楽団(MCSO)の第71回吹奏楽定期演奏会が、2月26日(日)に武蔵野市民文化会館(ARTE)大ホールで開催されました。当日のプログラムは次の通りです。
指 揮:上原 宏(東京佼成ウインドオーケストラ首席ホルン奏者,当団アンサンブル・ダ・カーポ常任指揮者)
曲 目:
≪第1部≫
・トッカータとフーガ ニ短調 BWV565/J.S.バッハ(藤田玄播 編曲)
・コロニアルソング/P.A.グレインジャー
・マリアの七つの悲しみ/樽屋雅徳
≪第2部≫
・組曲「宇宙戦艦ヤマト」/宮川 泰(宮川彬良 編曲)
・交響組曲「ハリー・ポッター」/J.ウィリアムズ(R.W.スミス 編曲)
≪第3部≫
・交響詩「ローマの祭」/O.レスピーギ(木村吉宏 編曲)
冬の吹奏楽定期演奏会は指揮者の上原先生の選曲(プロデュース)で構成されています。今回は吹奏楽のオリジナル曲はもちろん含まれていますが、バッハのオルガン曲や管弦楽の大作に映画・アニメ音楽など「何処かで聴いた事のある」曲が多く選曲されました。
私は、今回もバス・クラリネットを志願して担当。全曲乗りました。
幕開けはバッハのオルガン曲の吹奏楽編曲版、曲名は知らなくても出だしの鋭い音形は殆どの方が「聴いた事のある」曲で、失敗は許されません。重厚な和音の響きと細かい旋律が交互に現れてきて結構難しかったです。まぁ、出だしは無難にできたから良しとしましょうか。
続く2曲はどちらも吹奏楽のオリジナル曲。グレインジャーの作品は個人的に好きなので、今回も取り上げられてうれしかったです。冒頭の中低音楽器群で奏でる旋律を美しくできるかとA.SaxやコルネットのSoloにうまく合わせられるかが個人的なポイントでしたが、どちらも無難にこなす事ができました。日本人の樽屋雅徳氏はここ1,2年コンクールや演奏会で演奏される機会が増えてきた作曲家です。MCSOが氏の作品を取り上げるのも今回が初めてです。聖母マリアが遭遇する悲しみを表現したもので、吹奏楽版の「スターバトマーテル」です。全体的に重くまた激しい箇所もあり最初は何処が悲しみなんだ?とも思いましたが、何度か練習していく内に何となく作曲者が意図しようとした「悲しみ」が見えてきたような気がしました。
第2部はアニメや映画音楽を。「ヤマト」はアチキ辺りの年代までがリアルタイムで見ていたと思います。アチキも全部ではないけど見ていた記憶があります。だからか練習中は何となく30代辺りを境にして演奏に温度差を感じる事がありました。「ヤマト」世代はリハーサルの時から飛ばしていて、上原先生が何度も「抑えて、未だ本番じゃないんだから」と仰ってました。でも、思い入れもありまして、やっぱり力入っちゃいますよね。「ハリポタ」は原作や映画は興味が無くて全く見てません。なので予備知識殆ど無しの状態で本番を迎えました。今回使用した楽譜は木管楽器と金管楽器を対比させた編曲になっていたので、そういう所は演奏していても面白かったです。
最後の「ローマの祭」はローマの歴史上の祭を年代順に表現していて、レスピーギの曲の中でもスケールが大きくて複雑な曲です。練習し始めの頃はどうなるんだか心配でしたが、本番ではそれらしくできたんじゃないかなと思います。2楽章の「50年祭」で1小節だけどバス・クラリネットのSoloがあって、それをどうしてもやりたくて今回バス・クラリネットを希望しました。結果は、リハーサル時の方が出来が良かったなぁ。変に上ってしまいうまくできませんでした。それに途中でバテテきて曲の後半は演奏するのが辛かったです。個人的にはチト残念な結果でした。
アンコールはバッハのカンタータ「主よ人の望みの喜びよ」の吹奏楽編曲版を。盛り上る曲が続いたので、こういった静かな曲をアンコールにするのも良いかと思います。
上原先生が指揮をなさる演奏会では、本番前に先生によるプレトークを行っていますが、最近はパート紹介も兼ねてます。今回はクラリネットパートの番で、Esクラリネットからコントラバスクラリネットまで総勢18人(だっけ?)が自己紹介したり、各楽器の音を出してみたりしました。お客様には評判が良かったようです。
この日は朝から雨。文化会館大ホールでの本番で朝から雨降りなのは、アチキは初めての経験でした。MCSOの演奏会は雨天は殆ど無く、今回は珍しかったです。そんな雨の中、今回も多くの方々に足を運んで頂きました。お客様は思ったより多かった様に思いました。アンケートを幾つか見ましたが概ね好評で、次回以降の演奏会の参考にしたいと思います。
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