家呑み-睡龍 純米生詰 H28BY
平成28年酒造年度、6年物の古酒をいただきました。奈良県宇陀市の株式会社久保本家酒造の「睡龍(すいりゅう)」純米生詰酒です。
栓を抜くと熟成香を穏やかに感じます。お酒は濃い黄色系の色合いで、山吹茶か黄朽葉色が近いでしょうか。
いつもの様に一杯目は冷蔵庫で充分冷やした状態で。少しとろっとした口当たりです。お酒を口に含むと少し濃い旨味と柔らかい酸味が、熟成香を伴って口中に拡がります。コクの様なものも感じます。呑み込むと旨味が口中に残り、熟成香が鼻腔を抜けていきます。
口中で転がすと旨味が強調されますが、お酒の辛さもチョイと感じます。室内に置いて温ませると、味わいが少し円やかになって呑み易くなりました。
古酒らしい熟成香を伴った濃醇な味わいです。
開栓後はほぼ1週間置きに呑んでました。味わいの傾向は殆ど同じでしたが、開栓から時間が経つにつれて、味わいや香りが少しずつ落ち着いてきた様に感じました。
食中酒よりはお酒の味そのものを楽しむ、食後のお酒向きかなとと思いますし、そんないただきかたが多かったです。食事中にいただいたのは1度位でしたが、オリーブハマチのお刺身や舞茸炊き込みご飯等秋の味覚とも相性が良かったです。
お燗でもいただいてみました。
5℃位(冷酒 雪冷え)……熟成香を伴った少し強めの旨味と酸味の濃醇な味わいです。
20℃位(所謂冷や)……味わいの傾向としては冷酒と一緒ですが、冷酒よりも少し薄く感じました。
30℃前後(日向燗)……ツンとくる熟成感は薄まり、酸味が少し出てきました。
35℃前後(人肌燗)……日向燗よりも旨味がほんのチョイと感じました。
40℃前後(ぬる燗)……味わいが人肌燗よりも円くなって呑み易くなりました。旨味とカカオを思わせる酸味を感じます。
45℃前後(上燗)……ぬる燗よりも味が出てきました。コチ当たりも柔らかくて旨味主体の味わいです。
50℃前後(熱燗)……傾向としては上燗と同じですが、よりふわっと軽やかな味わいになりました。
55℃前後(飛びきり燗)……やや控え目な旨味と熟成香に、カカオ風の酸味が加わって味わいが口中に拡がりました。個人的には好きな味わいです。
燗冷まし(25℃位)……柔らかい酸味主体の味わいで、熟成香は冷酒よりも大分抑えられています。
様々な温度帯で試してみましたが、最も好みだったのは飛びきり燗で、次いで上燗でした。お酒の温度を上げると味わいが拡がると言うよりは、段々と落ち着いていき、飛びきり燗でやや拡がる、といった印象でした。
熟成香と濃醇な味わいで、古酒らしい古酒といった印象のお酒でした。
睡龍 純米生詰 H28BY
醸造元:株式会社久保本家酒造(奈良県宇陀市)
原料米:五百万石・日本晴,精米歩合:65%
アルコール度数:15度,日本酒度:記載無し
酵母:記載無し,酸度:記載無し,アミノ酸度:記載無し
酒造年度:2016BY,製造年月:2022年9月
購入場所:大塚屋,価格:2,800円+消費税(1800ml)
※原料米は蔵元Websiteから転記
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