家呑み-千代むすび 純米 強力60 氷温ひやおろし
11月も半ばになって新酒もちらほら見かける時節ですが、冷やおろしのお酒の感想です。鳥取県境港市の千代むすび酒造株式会社が醸す「千代むすび(ちよむすび)」の純米ひやおろしです。酒米には、鳥取県産酒造好適米の「強力(ごうりき)」が使用されています。
開栓すると華やかな香りが室内に漂います。黄緑色系で萌黄に明度を上げた様な色合いをしています。
いつもの様に冷蔵庫で十分冷やしてからいただきます。口に含むと柑橘系の酸味と旨味がが口中に拡がります。呑み込むとすっと味が消えていきます。キレがあります。
何か整っているな、そんな第一印象でした。
口中で転がすと、ほんの少しですが熟成した香りが鼻から抜けていきます。室内にしばし置いて温ませると、やはり少し熟成した香りが出てきます。
お酒の味はきちんとありますが、いつまでも後味が残るのでは無く口中をさっぱりとさせるので、口直しや食中酒に向いているかも、そしてお燗にすると面白いかも、呑み始め初日の感想です。
開栓してから2週間程は上立ち香が薄くなっても味わいの傾向は変わりませんでしたが、3週間位経つと熟成香が少し強くなってドライな味わいになってきました。
開栓してから10日後位にお燗で呑んでみました。
30℃前後(日向燗)……旨味の後からカカオの様な香ばしささらに酸味を感じます。冷酒よりも熟成感があります。
35℃前後(人肌燗)……熟成感を伴った酸味と旨味が混じり合って、少し複雑な味わいでした。
40℃前後(ぬる燗)……これまでより味がまとまってきました。酸味が主で、旨味は引き立て役か?
45℃前後(上燗)……口につけると先ず旨味、その奥から酸味を感じます。個人的に味わいのバランスが良いと思いました。ゆっくりと呑みたくなりましたが次に。
50℃前後(熱燗)……ほんわかとした口当たりで易しい旨味、少し遅れて酸味が出てきます。呑んでいて楽しくなりました。
55℃前後(飛びきり燗)……また酸味が前面に出てきましたが、これはこれで呑んでいて楽しいです。
燗冷まし(20℃位)……柑橘系の酸味が主な味わいです。冷酒で呑んでいるよりも、落ち着いた感じがしました。
この日試した中で最もアチキ好みだったのは熱燗で、その次は上燗でした。このあたりの温度帯だと色々な料理と合わせやすいな、と呑んでいて思いました。
微妙な温度差で変わる味わいの複雑さを楽しんで自分好みを見つけたり、開栓してからの経過で味わいの変化を感じたりと、色々と楽しむことができるお酒です。
千代むすび 純米 強力60 氷温ひやおろし
醸造元:千代むすび酒造株式会社(鳥取県境港市)
原料米:鳥取県産 強力, 精米歩合:60%
アルコール度数:15度,日本酒度:+5
酵母:14号系酵母,酸度:1.3,アミノ酸度:記載無し
杜氏:坪井 真一,製造年月:2015年10月
購入場所:三ツ矢酒店,価格:2,500円+消費税(1800ml)
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