家呑み-いづみ橋 秋とんぼ 山廃・山田錦
秋のお酒の感想です。神奈川県海老名市の蔵元泉橋酒造株式会社の「いづみ橋 秋とんぼ(いづみばし あきとんぼ)」、山廃仕込みのお酒です。ヤゴがトンボになって空を飛び回り始めました。
購入したのは残暑厳しすぎる8月末、んで呑み始めたのはつい3日位前。秋らしくなるのを待ってたのですが、今年の酷暑は中々終わらず(昨日は都心で71回目の真夏日!!)、堪えきれず呑み始めました。
開栓しグラスに注ぐとバニラの様な甘い熟成香が漂います。10ヶ月近く寝かされていたお酒の色は薄い緑色、若草色よりは若菜色が近いですかね。
キンキンに冷えた状態(10℃以下)で呑みます。思ったより柔らかい口当たりです。この蔵のお酒は硬いお酒の印象があるので、チョイと以外でした。辛口ですが、酸味や甘い熟成香も交じり合って複雑な味わいです。呑み込むと若草の様な苦味がしますが、すぐに消えます。
器に注いでから温むまでしばらく待ってから呑むと、鳴りを潜めていた旨味が顔を覗かせます。辛味だか苦味の様な後味はしますが、すぐに消えて無くなるキレの良さは変わりません。
開栓時の呑みはここまで。このお酒の複雑な味わいをどう表現しようか考えながら呑んでいたら、いつの間にか寝てました。(-.-)Zzz
3日後に再度呑み。今度は温度を少しずつ変えながら呑んでみました。
10℃以下(冷酒)……開栓時よりも甘い熟成香が増している気がします。辛味や苦味は感じますが、酸味は殆ど感じませんでした。
30℃前後(日向燗)……旨さが出てくるのは開栓時と同じ。熟成香が弱まりました。呑んでて硬いなぁと感じてきたので、辛さが増しているのかな。
40℃前後(ぬる燗)……硬い感じが取れてきました。苦味は増してきました。口中で転がすのではなく、クイッと呑むのが適しているかもしれません。
45℃前後(上燗)……これまでより苦味が薄まり旨味が少し強くなってきました。
50℃前後(熱燗)……酸味も出てきました。辛味・苦味・旨味・酸味が交じり合った複雑な味わいを楽しむ事ができます。今回、アチキが最も好いなと思った温度帯でした。
真っ正面から辛口のお酒ですが、決して淡麗なお酒ではありません。後味のキレは良いのですが、スッキリ感とは全く違います。ボディブローを一発くらったような呑み手をガツンとさせるお酒です。
低い温度では、辛味と苦味主体で、硬くて角張った印象を呑んでて感じました。温度が上がると旨味や酸味も出てきて複雑な味わいになり、角が取れて円みを帯びた感がします。この蔵のお酒の特徴ですね。アチキは好きです。
存在感があるお酒ですが、秋の味覚と合わせるのも面白いかもしれません。今度、秋刀魚の塩焼き食べながら呑んでみよっと。
そういえば、このお酒の感想で「甘い」を何度か使いましたが、甘く感じるのは香りだけです。舌にはこれっぽっちも甘味は感じませんでした。可愛いラベルと香りだけで「甘口のお酒」なんて間違った期待はしないように。
繰り返し書きますが、このお酒は真っ正面から濃醇で辛口のお酒です。一緒に買った このお酒とは、対照的な味わいです。
いづみ橋 秋とんぼ 山廃・山田錦
醸造元:泉橋酒造株式会社(神奈川県海老名市)
原料米:山田錦(海老名産),精米歩合:麹米70%/掛米80%
アルコール度数:15度以上16度未満,日本酒度:+16
酵母:記載なし,酸度:1.9,アミノ酸度:記載なし
製造年月:2009年11月
購入場所:三ツ矢酒店,価格:1,680円(720ml,税込・当時)
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