決着、冥王星惑星から矮小惑星へ
もうこの時間だとアチコチで報じられていますが、ここでも書きます。(昨日、呑みすぎて書く意欲がわかなかった)
最初に引用したのが讀賣新聞のWeb Siteだったので、結論も同Siteから引用します。以下、
冥王星は格下げ・惑星は8個、国際天文学連合が採択惑星の定義について検討を重ねていた国際天文学連合(IAU)の総会は24日、冥王(めいおう)星を惑星から格下げし、太陽系の惑星を8個とする最終決議案を採択した。
冥王星を惑星に残した上で11個とする案も提案されたが、他の惑星と軌道や大きさが異質な冥王星は惑星ではないとする意見が多く、否決された。太陽系9惑星のひとつとして長く親しまれてきた冥王星だけに、今回の決議は天文学や教育現場に大きな波紋を呼びそうだ。
採択された惑星の定義は、<1>太陽を周回し<2>自分の重力で固まって球状をしている<3>その天体が軌道周辺で圧倒的に大きい――とする内容。この条件では、より大きい海王星と軌道が重なっている冥王星は、<3>の条件を満たせず惑星から外れた。
惑星への昇格候補とされていた火星と木星の間にある小惑星「セレス(ケレス)」、冥王星よりさらに大きな軌道を描く「第10惑星(2003UB313)」は、冥王星とともに、新たに設定された「矮小惑星」という分類に入れられることになった。
大方の報道通り、冥王星は太陽系の惑星から外されて太陽系の惑星は、水金地火木土天海の8個と決まりました。当初12番目の惑星候補になっていた冥王星の衛星「カロン」は惑星候補にも挙がりませんでした。
冥王星は発見当初は地球と同程度の大きさと見られていましたが、その後の観測技術の発達により修正されて実際は月より小さいそうです。また、海王星外に同規模の天体が次々に発見されています。その為、冥王星を惑星と位置づけるべきか長年議論されていたのが今回の決議によって落ち着いたことになります。
うがった見方をすると、冥王星はアメリカが発見した星で、どうしてもアメリカはこの星を惑星と位置づけたくて今回議論になった最初の案(惑星12星案)を出したのでは。最初の案が通ればその後見つけた第10惑星も正式に惑星と位置づけられて一石二鳥を画策したのでは。しかし欧州勢の反対があまりにも強かった、と言った感じでしょうか。
今後、冥王星は惑星でも小惑星でもなく「矮小惑星」(わいしょうわくせい)と呼ぶそうです。何だか余計にややこしい気もしないではないですが。
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以前学校に勤めていたとき,ちょうど海王星と冥王星の軌道がクロスする(した?)頃だった(うろ覚えなので違うかもしれませんが)ので,「並び順の最後の2つの「海冥」が「冥海」になるんだよ~」,なんて話をコドモたちにしていたのを思い出したですよ。
な~んか,学会は大騒ぎだったようですが,そんな騒ぎも冥王星にとってはどうでもいいお話なんだろうな~,と思うと宇宙ってでかいなあ,なんて思ったりします。
投稿: ながつ | 2006/08/25 10:46
>ながつさん
確かに当の冥王星にとっちゃどうでもいいかもしれませんが。意外とこの星に愛着を持っている人も多いようで。某国人の方達や某SF漫画家の先生やら。
ながつさんが書いている海王星との軌道の交差も惑星から除外される要因になってしまったようです。
ともあれ、これで科学的に決着着いてしまったので、よしとしましょう。
投稿: Hory | 2006/08/25 21:12