ソフトバンク、ボーダフォン日本法人買収
アチキが関わっている通信業界で話題になっていた買収劇が正式に発表されました。
ソフトバンクは17日、携帯電話世界最大手の英ボーダフォンから、日本法人の携帯電話会社「ボーダフォン」を買収すると発表しました。讀賣新聞Web Siteの記事はこちら。日経新聞はちょっと記事が多くてリンク貼りやめました。
買収金額は約1兆7500億円にのぼり、日本企業による過去最大の企業買収となります。さらに、ソフトバンクはボーダフォングループと携帯電話を使ったインターネット関連サービスで提携し、合弁会社を設立するとの事。
これでソフトバンクはNTTやKDDI等同様の固定/移動通信事業を有する総合通信事業者となります。
ソフトバンクが移動通信事業に新規参入する事は以前から周知の事実で、総務省から昨年11月に認可され既に新規参入用に周波数も割り当てられていました。これから事業開始に向けてインフラを構築する、という段階だったのですが、今回の買収で数年かかる全国規模のインフラ整備をせずにすみます。事業開始から全国規模にサービスを提供する事ができますし、ボーダフォンの現加入者約1,500万人を取り込めます。
ブランド名の「ボーダフォン」は今後見直すらしいです。
ボーダフォンはNTT DoCoMoのi-modeやau(KDDI)のEZ-Web等のネット事業に遅れを取っていますが、それも今回の買収でYahoo!!との連携をとる事により、この弱点を補完できます。
一方で課題は無いわけではありません。ソフトバンクが新規参入用に割り当てられている周波数帯とボーダフォンが使用している周波数帯と2つ持つ事になるので、他の事業者と不公平が生じます。また、記者会見で強調していた、コンテンツ活用等によるソフトバンクグループ全体の相乗効果は未知数です。
一時auと業界2位争いをしていたボーダフォン(その頃はJ-Phone)が、何故今NTT DoCoMoとauに後れを取っているのか事業戦略を徹底的に見直す必要はあると思います。単なるネット事業のコンテンツ拡充だけでは2社に追いつく事はできないとアチキは見ます。
ソフトバンクの孫社長は最も早い方法で移動通信のインフラを手にする事ができます。ソフトバンクの今回の買収で移動通信業界がどの様に変わるかまたは変わらないか、今後に注目といったところでしょうか。
それにしても、ソフトバンクの新規参入の為に様々な業者が協力していたと思うのですが、今後どうするおつもりなんでしょうか?その事もその内業界の何処かから聞こえてくるでしょう。
「ニュース」カテゴリの記事
- 妖精反応(2008.09.06)
- 「本生」商標登録認めず(2007.03.29)
- 納豆狂騒曲その2(2007.01.20)
- 冬の雷雨後初夏の晴れ(2006.12.27)
- 泥酔しても帰宅できるのには訳がある(2006.10.25)
コメント